シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP企業の景況感に不安感拡大、経済悪化を懸念する声が倍増

経済

2025年5月30日

企業の景況感に不安感拡大、経済悪化を懸念する声が倍増

 シンガポール企業の約4割が今後6〜12ヵ月で経済状況が悪化すると予想していることが、シンガポール経済団体連合会(SBF)の最新調査で明らかとなった。これは前回の調査(2023年第4四半期)から倍増しており、企業の景況感の悪化が鮮明となっている。
 
 この「SBF-Experian SMEインデックス」は、1000社以上の中小企業を対象に行われたもので、全体的なビジネス見通しを100点満点で数値化している。今回の2024年第2四半期の調査では、指数が48.8ポイントとなり、前回(49.4ポイント)よりも低下。全体として悲観的な傾向が強まっていることを示している。
 
 特に、建設や物流、小売、食品・飲料業界では、コスト上昇や人材不足、需要の不確実性が強い懸念材料となっている。企業は利益率の低下や業務効率への影響を憂慮しており、今後の業績予測にも慎重姿勢が見られる。
 
 SBFは「現在の景気後退への不安に加え、世界経済の不透明感が企業心理に影響している」と分析している。一方で、一部の企業はAI技術や業務自動化への投資により効率向上を図っており、こうした動きが今後の改善要素となる可能性も指摘されている。

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