2025年5月29日
NUS、旧Yale-NUS図書館の書籍とDVDを廃棄し批判を招く
シンガポール国立大学(NUS)は、閉鎖されたYale-NUSカレッジの図書館から約9,000冊の書籍とクラシック映画のDVDを廃棄し、学生や卒業生、教職員からの強い批判を受けている。
2025年5月20日、NUSは旧Yale-NUS図書館から60〜70袋分の書籍を廃棄した。これらは図書館の蔵書の約20%に相当し、知識の損失として多くの関係者から懸念が示された。さらに、学生にはクラシック映画のDVDも破棄するよう指示が出された。
この対応に対し、NUSのアーロン・ティアン教務担当副学長は「運用上の不手際」として謝罪したが、その内容は不十分であるとの批判が相次いだ。NUS図書館のナタリー・パン館長によれば、廃棄された書籍は学生の関心がないと判断されたものだったが、学生や卒業生からは事前の通知や意見交換がなかったことへの不満が噴出した。
この事件は、大学の文化的資産の取り扱いと透明性の欠如を浮き彫りにし、今後の対応が注目されている。