2025年5月23日
シンガポール超富裕層、ドバイ高級不動産を積極購入
2025年第1四半期、ドバイにおいて1件あたり1,000万USドル(約1,350万Sドル)を超える高級住宅が111件売却され、うち多くがアジアからの富裕層による購入であることが明らかとなった。中でもシンガポール、インド、中国からの投資家の存在感が際立っている。
国際的な不動産仲介大手ナイトフランクによれば、ドバイは富裕層にとって税制優遇や政治的安定性、生活の質といった面で魅力的な投資先とされており、特に2023年以降、アジアの富裕層による関心が高まっているという。2024年には、世界全体で1,000万USドル超の住宅売買件数が2023年比で約18%増加し、ドバイは世界で最も取引が活発な都市のひとつとなっている。
背景には、シンガポール国内における高額不動産に対する追加印紙税(ABSD)の引き上げや、不動産供給の限界があり、富裕層が資産の多角化や節税目的で海外不動産に投資を振り向けていることがある。シンガポールの超富裕層にとって、ドバイは贅沢なライフスタイルを維持しつつも、資産運用上の利点が享受できる理想的な選択肢となっている。
この動きは今後も続く見通しであり、アジアの富裕層が世界の高級住宅市場に与える影響力は一層拡大していくと予測される。