2025年5月22日
周辺地域でCOVID-19感染再拡大、症状ベースの隔離方針導入
2025年5月現在、シンガポール、香港、タイなどアジアの各地でCOVID-19の感染が再び拡大している。これに伴い、各国の保健当局は隔離方針を見直し、症状ベースの隔離を導入している。
シンガポールでは、5月初旬の1週間で感染者数が約30%増加し、1万1,100人から1万4,200人に達した。入院者数も日平均102人から133人に増加している。この増加の背景には、免疫力の低下と新たなサブ変異株LF.7およびNB.1.8の拡散があるとされる。
香港では、3月初旬の週33件から5月10日には週1,000件以上に増加し、陽性率も0.31%から13.66%に上昇した。過去2週間で重症例および死亡例が約50件報告されている。当局は、免疫力の低下した人々に対し、最後の接種または感染から6ヵ月以上経過している場合は追加のワクチン接種を推奨している。
タイでは、2025年に入ってから7万1,067件の感染と19件の死亡が報告されており、地域全体での感染拡大が懸念されている。
新たな隔離方針では、症状が現れた時点から隔離を開始し、解熱剤を使用せず24時間以上発熱がなく、症状が明らかに改善した場合に隔離を終了する。その後5日間は高品質のマスクを着用することが推奨されている。再検査は、医療提供者から特に指示がない限り不要とされる。
迅速検査は、感染の早期発見と拡大防止のために引き続き重要であり、特に曝露後3〜5日目の検査が推奨されている。高リスクの人々には、公共の屋内スペースでのマスク着用や最新のブースター接種が勧められている。日常生活においては、手洗いや換気などの衛生対策が引き続き重要である。