2025年5月5日
シンガポール総選挙2025 史上最低の投票率92.47%を記録
2025年5月3日に実施されたシンガポール総選挙(GE2025)において、投票率が92.47%と、過去最低を記録した。全選挙区で有権者総数は2,627,026人であり、そのうち2,429,281票が投じられた。全体の棄権率は7.53%であった。
棄権率が最も高かったのはシングルメンバー選挙区(SMC)であるマウントバッテン(Mountbatten)で12.2%、次いでタンジョンパガー(Tanjong Pagar)GRCの11%、ホーランド・ブキティマGRCが9.41%などが続いた。棄権理由は海外在住、家庭の事情、投票所へのアクセス困難、あるいは政治的無関心など多岐にわたるとされる。
また、投票権を放棄した場合、次回選挙での投票権を失う可能性があることも政府は警告している。
一方、無効票(spoilt votes)も複数の選挙区で確認されている。最多はアン・モー・キオ(Ang Mo Kio)GRCで4,391票(2.72%)、次いでタンジョンパガーGRCで3,651票(2.6%)、ジャラン・ベサール(Jalan Besar)GRCで3,331票(3.13%)などとなった。無効票には、候補者の中から選びたくない意思表示や、政治参加の一形態としての意味合いを持たせる投票も含まれる。
今回の選挙結果から、シンガポール国民の政治参加の形が多様化していることがうかがえる。棄権や無効票の背景にある有権者の意識と行動の変化は、今後の選挙制度や政治啓発活動のあり方にも影響を与えるものと考えられる。