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経済

2025年4月25日

マリーナベイ・サンズ、増改築完了で堅調な収益維持

 マリーナベイ・サンズ(MBS)は2025年第1四半期、ネット収益を前年同期比で堅調に維持し、S$15.8億(約12億USドル)を記録した。これはサービスの充実と新スイート商品の導入が奏功した結果である。
 
同社は4月23日、2010年の開業以来最大規模となる18億USドルの再開発プログラムが「ほぼ完了した」と発表。これにより、総客室数は1,844室となり、スイートルーム数は2022年の工事開始前の180室から775室へと約4倍に拡大した。
 
 客室収益は2.4%増の1億2,900万USドル、平均客室単価は前年の713USドルから925USドルに上昇。ホテル稼働率は95.6%で、客室1室あたりの収益も884USドルと大きく伸長した。EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は6億500万USドルで、前四半期比1.3%増加し、EBITDAマージンも52%へと改善した。
 
 一方、カジノ収益は8億5,700万米ドルと前年同期から微減。ローリングチップ取扱高も2.6%減の80億米ドルであった。
 
 資金面では、MBSは2月に新たな融資契約を締結。38億USドルのタームローン、7.5億USドルのリボルビング型融資枠、75億USドルの延期引出型タームローンを含む総額120億USドルの借入枠を確保し、今後の拡張計画に備える。
 
 この資金は既存ローンの返済や、拡張プロジェクトに関する建設・開発費用等に充てられる予定である。
 
 なお、親会社のラスベガス・サンズは同期間の純収益が30億USドルから29億USドルに減少し、純利益は5億8,300万USドルから4億800万USドルに落ち込んだ。

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