2025年4月24日
COE価格上昇 EV需要と買い控え心理が影響
2025年4月23日に実施されたシンガポールの最新COE(車両登録権)入札で、Category A(小型車・低出力EV向け)およびオープンカテゴリ(全車種対応、主に高出力車用)の価格が上昇した。
Category AのCOE価格は前回のS$9万7,724から1.8%上昇し、S$9万9,500となった。オープンカテゴリの価格も0.9%上昇し、S$11万8,001となった。これらの上昇は、買い手の先高観や車両更新時期を迎える車両の増加、EVの普及拡大による需要増が背景にある。
一方、他のカテゴリでは下落が見られた。Category B(大型車・高出力EV向け)はS$11万7,003で0.8%の下落、商用車向けCategory CはS$6万5,001で5.5%の下落、バイク向けCategory DもS$9,309で5.9%下落した。
今回の入札は2~4月期のCOE割当期間の最終回であり、5~7月期には供給枠が6.4%増加し、1万8,232件となる予定である。
市場関係者は、4月16日に発表された供給増にもかかわらず、今回の入札で多くの買い手が早めに行動したと分析している。ホンダ正規ディーラーKah MotorのCEOニコラス・ウォン氏は、「Category Aでは997件が落札失敗となっており、買い手の間で入札への焦りが見られる」と述べた。
また、Volvo Carsのマネージングディレクター、コリーヌ・チュア氏は、5月3・4日に開催される「The Car Expo 2025」に備え、ディーラー側が先行してCOEを確保している可能性を指摘。展示会後にはさらなる価格上昇の可能性もあるとしている。