2025年4月21日
銃器不法所持でシンガポール人2人をフィリピンで逮捕、最大40年の禁錮刑も
フィリピン警察は4月19日、銃器の不法所持および販売容疑で、シンガポール人2人を含む3人の男を逮捕したと発表した。摘発は4月17日、マニラ首都圏バレンズエラ市でのおとり捜査によって行われた。
逮捕されたのは、観光客として繰り返しフィリピンを訪れていたシンガポール人2人と、現地の「護衛エージェント」とされるフィリピン人1人。フィリピン国家警察の犯罪捜査局(CIDG)によれば、警察官が購入者を装って4丁の銃を買う「テスト購入」を実施後、3人を現行犯で逮捕した。
押収されたのは、M-15ライフル、ガーランドM2カービン、MK-9短機関銃、MKGs 9mmライフルの計4丁の重火器と、口径の異なる6丁の拳銃、弾薬および大量の弾倉である。
CIDGによれば、3人は私的武装グループの取り締まり強化を背景に、首都圏および周辺州で銃器を販売していたとの情報をもとに数カ月間追跡されていた。地元テレビ局の取材に対し、逮捕されたシンガポール人はコメントを拒否した。
5月12日のフィリピン総選挙を前に、同国では1月12日から6月11日まで一般市民の銃器携行を禁止する措置がとられており、今回の摘発は「銃・暴力・金」の排除に貢献したとCIDGは強調した。
容疑者らは包括的銃器・弾薬規制法違反で起訴されており、有罪となれば最長40年の禁錮刑を受ける可能性がある。警察は他の関係者の存在についても調査を進めている。