2025年4月16日
失業者支援に新制度、活動でポイント獲得し最大6カ月間の給付金を支給
2024年4月15日より、シンガポール政府は失業者向けの新支援制度「SkillsFuture Jobseeker Support」スキームを開始する。対象は月収5,000Sドル以下の低・中所得層の成人で、リストラや病気など不可抗力で仕事を失ったシンガポール国民に限られる。申請には解雇通知書や前職の雇用主情報の提出が必要となる。
制度では、求職者がキャリア相談やネットワーキング、研修参加、履歴書更新、面接など13の活動に参加することでポイントを獲得。その月のポイントが一定基準に達すれば、最大6,000Sドルの一時給付金が支給される。給付額は初月1,500Sドルから段階的に減額されるが、月ごとの最低ポイント達成が条件となる。
この制度は、2024年のナショナルデー・ラリーでローレンス・ウォン首相が発表したもので、国家職業能力開発庁(WSG)が実施。活動ごとに取得ポイント数は異なり、労力を要する活動ほど高ポイントが得られる仕組みとなっている。面接やボランティア活動にはポイント取得の上限がなく、月をまたいでのポイント繰越も可能である。
応募資格には過去12カ月でシンガポール国内で6カ月以上の就労歴が必要で、2024年4月1日以降に失業した人は特例措置の対象となる。申請や活動状況の管理は専用ポータルで行え、支給はPayNowに連携された銀行口座へ3~4週間以内に送金される。2026年第1四半期からは永住者にも制度が拡大される予定である。