2025年1月29日
シンガポール人女性、マレーシアでの偽の誘拐未遂報告で罰金
シンガポール人のエイミラ・ライラ・ホー氏(45歳)は、マレーシア・ジョホールバルの地裁で偽の警察報告を行った罪により、罰金1,000リンギット(約307Sドル)を科された。1月28日、ヒダヤトゥル・スユダ・シャムスディン判事の前で起訴内容が英語で読み上げられ、ホー氏は罪を認めた。
起訴内容によると、ホー氏は1月22日午前1時頃、ジョホールバルのラーキン警察署で虚偽の情報を警察に提供した。同氏は、1月10日午後1時頃、タマンアバド地区のジャランセラダンにあるショッピングモールで男と女に近づかれたと報告していた。
ホー氏は、2人が中国茶の宣伝をしてきたが断ったところ、女性が茶葉を嗅ぐよう強要してきたと主張。その後、茶葉の匂いでめまいや体の硬直を感じたと述べた。さらに、男性が自分の腕を掴み「夫だ」と主張したが、ホー氏はこれを否定。女性がハンドバッグ(中に400リンギット)を奪ったとも訴えた。
しかし、ジョホール警察のM.クマール署長は、CCTV映像や技術的証拠から誘拐未遂の事実は確認されなかったと発表。「被害者とされる人物の動きは事件現場で全く検出されなかった」と述べた。
ホー氏は、警察員に誤った情報を提供し、他者に法的影響を及ぼす行為をしたとして、刑法第182条に基づき起訴された。この罪は最大6カ月の懲役または最大2,000リンギットの罰金、またはその両方が科される可能性がある。
同氏は罪を認め、判事は1,000リンギットの罰金、未払いの場合は3週間の禁錮刑を言い渡した。ホー氏は罰金を即日支払った。
一方、この虚偽報告に関する情報はすでにSNS上で拡散され、多くのユーザーが事件を信じ込んで否定的な反応を示していた。クマール署長は「ソーシャルメディアのインフルエンサーたちも観光客の安全への脅威として問題視したが、ジョホール州の治安は完全に管理されている」と改めて強調した。