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経済

2024年12月11日

シンガポールの2025年第1四半期雇用見通し、やや弱含むも依然ポジティブ

シンガポールの雇用市場は2025年第1四半期に向けて楽観的な姿勢を維持しているが、前年同期と比べるとやや弱含んでいる。特に、運輸・物流・自動車分野での採用意欲が高く、国際的な需要の増加が追い風となっている。
 
12月9日に発表されたManpowerGroupの調査によると、運輸・物流・自動車分野の純雇用見通しは67%で、前四半期から22ポイント、前年同期から26ポイント上昇し、記録的な水準となった。この数値は調査対象の42市場中1位で、グローバル平均を43ポイント上回る。
 
今回の調査は2024年10月に実施され、525社の雇用主が回答した。全体では45%の企業が採用を計画し、20%が削減を予定、34%が変化なしと答えた。調整後の純雇用見通しは25%で、前四半期および前年同期から4ポイント低下した。
 
ManpowerGroupシンガポール支社のリンダ・テオ氏は、「前四半期から若干の減速が見られるものの、地元の労働市場は依然として安定しており、不確実な時代における安定の源となっている」と述べた。
 
一方、エネルギー・公益事業分野の純見通しはマイナス29%で唯一のマイナスを記録したが、前四半期比で1ポイント改善した。医療・ライフサイエンス、金融・不動産、消費財・サービス分野では30%以上の高い純見通しが示された。
 
また、企業規模別では、1,000~4,999人の中規模企業が48%と最も高い純見通しを示した。グローバル全体の純見通しも25%で前四半期と同水準、前年同期比で1ポイント低下したが、依然として安定している。
 
シンガポールの地政学的安定性と貿易ルートの変化が、特に運輸・物流・自動車分野での雇用増を後押ししているとみられる。

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