2024年11月26日
シンガポール、クイックリリース式顎ひも対応ヘルメットの基準を改定
シンガポールでバイクヘルメットの新基準が発表され、クイックリリース式顎ひもを備えたヘルメットが承認される道が開かれた。この変更により、バイク運転者は顎ひもの取り外しが簡便になり、特に短距離移動が多いフードデリバリーライダーなどに利便性が高まると期待されている。
この改定は10月19日にチャンギエキシビションセンターで開催された「ナショナルバイカーズウィークエンド」で発表された。新基準により、国連欧州経済委員会(UNECE)が2021年に定めた最新規格に準拠したヘルメットがシンガポールでも承認可能になる。
現行基準では、クイックリリース式ヘルメットはテストに合格しにくく、輸入業者は取り扱いを避けていた。しかし、新基準によりDリング式に代わる選択肢が増え、高品質なヘルメットが市場に供給される見通しという。また、輸入コストの軽減により、消費者価格の引き下げが期待される。
現在、非承認ヘルメットを着用した場合、最大1,000Sドルの罰金または3ヵ月の懲役、あるいはその両方が科される。交通警察は今年1月から10月の間に156人を摘発したと発表した。
新基準は、ヘルメットの安全性向上だけでなく、消費者が公式販売店からの購入を促進する効果も狙っている。