COE価格が全体的に下落、小型車向けが10％減

シンガポールでCOE（自動車所有権証書）の価格が11月20日の入札結果で多くのカテゴリーで下落した。特に、小型車や低出力車、電気自動車（EV）向けのカテゴリーAでは、価格が10％下がり、8万9,889Sドルとなった。これは、今年1月以来の大幅な減少である。一方、商用車向けのカテゴリーCは1％上昇し、6万9,000Sドルとなった。
 

市場の動向

　最近の自動車販売は鈍化しており、主要ブランドのロードショーや特典提供にもかかわらず、入札件数が前回の2,377件から今回の2,194件に減少している。ディーラーは、政府が今後数年間で追加のCOEを供給すると発表したことや、年末の旅行シーズンが影響していると分析している。
 
　10月、シンガポール陸上交通庁（LTA）は、約20,000件の追加COEを供給する計画を発表しており、これが市場の先行きに影響を与えている模様という。
 

今後の予測

　今回の入札結果により、車両価格の引き下げが期待されている。一部ディーラーは、COE価格の減少幅以上に価格を下げる可能性を示唆している。しかし、日産の販売責任者ロン・リム氏は、「価格を下げてもCOEを確保できるかが鍵」と注意を促した。
 

消費者の反応

　消費者の間では、さらなる価格下落を期待して購入を控える動きも見られるが、一方で今回の低価格がショールームへの来店を促す可能性もある。COE価格の変動は、今後も自動車市場に大きな影響を及ぼしそうである。