2024年4月11日
NUS、NTU、科目別ランキングで再びアジアの大学トップに
シンガポール国立大学(NUS)と南洋理工大学(NTU)が、科目別の世界ランキングで再びアジアのトップ大学に浮上した。
4月10日に発表された2024年クアクアレリ・シモンズ(QS)分野別世界大学ランキングでは、世界1,500校以上の大学のうち、アジアの大学は408校だった。
NUSとNTUは、トップ10プログラム数で中国、日本、香港の大学よりも2021年以降は上位にランクされている。
NTUは45の科目がエントリーしており、そのうち10科目が世界のトップ10入りしている。この中には、コミュニケーション・メディア学、材料科学、3つの工学分野などの科目が含まれており、英国王立芸術大学に次いで2位となった美術史、地理学、マーケティングを含むという。
NUSの歴史学部で美術史副専攻のコースコンビーナーを務めるプリヤ・M・ジャラディ博士は、美術史プログラムは標準的な教科書や教育用コレクションから「脱却」したと述べた。
2023年のランキングでは、NUSから14科目、NTUから5科目が世界のトップ10に入った。
NTUの広報担当者は、32の科目が世界のトップ50にランクインしたNTUの最新のQS世界大学ランキングでの好成績は、NTUが世界をリードする大学であることを証明するものである。NTUは、各分野の第一線で活躍する教授陣の指導のもと、充実した学問環境で卒業生を育成するというコミットメントを再確認することができたと述べた。
NUSのアーロン・シアン学長は、2024年のランキングは、過去5年間でNTUが世界のトップ10にランクインした科目の数が最も多かったことを意味する。このランキングは、学問的な卓越性と…学際的な教育への献身に対する大学のコミットメントを証明するものであり、学生を
将来の挑戦とチャンスに備えるものであると述べた。
シンガポールマネージメント大学のビジネス・経営学は44位にランクインした。
このランキングは、世界的な高等教育アナリストであるクアクアレリ・シモンズ社が、世界104ヵ所、約1万6,000の大学学部を対象に分析したものである。
シンガポールは、前回ランクインした大学の64%が順位を上げ、学術的評価は大きく向上した。
この評判は、ランキングに使用されている指標のひとつで、13万人の学識経験者が、ある分野の研究で優れていると考える教育機関を挙げた回答から導き出されたものである。
その他の指標としては、研究論文の引用や、世界中の雇用主7万5,000社に卒業生を採用する上で優れていると思われる教育機関を尋ねた雇用主からの評価などがある。
QSのベン・ソーター上級副社長は、2024年のランキングの急上昇は、前年の一時的な停滞の後、シンガポールが大きく回復したことを示すものだ。シンガポールの歴史的な成功、そしておそらくその目覚ましい回復は、戦略的投資と計画への10年にわたるコミットメントによるところが大きいと述べた。
しかし、シンガポールの教育機関は、持続可能な成長を維持するという課題に直面する可能性がある。学問の中心地として知られるシンガポールは、その成功モデルを模倣しようとする新興国を含む地域のプレーヤーとの競争も激化している。
英国の大学は16の科目で最新ランキングのトップに立ち、オックスフォード大学は4科目でトップに立った。また、世界トップ3にランクインしたプログラムが世界で最も集中していることも特徴だ。
2024年のランキングでは、アメリカの大学が32の科目でトップだった。ハーバード大学は19の分野で1位となり、世界で最も優秀な教育機関であった。次いでマサチューセッツ工科大学が11科目でトップだった。