コンフォートデルグロが12月13日からタクシー運賃を値上げ、プライムタクシーも同じ路線へ

　シンガポール最大のタクシー会社コンフォートデルグロは、12月13日（水）午前6時から、通常のタクシーの初乗り運賃を50セント、距離や時間に基づく料金を1セント引き上げる。
 
　これは、燃料価格の高騰、高インフレ、1月1日から8％～9％に引き上げられる物品・サービス税による運転手の営業コスト増を補うためだと、同社は12月6日の声明で述べた。
 
　10月現在、コンフォートデルグロ社は8,841台のコンフォートタクシーとシティキャブタクシーを運行しており、これはシンガポール陸運庁によると市場の約64％にあたる。
 
　同業であるプライムタクシーも運賃を値上げする予定であるという。
 
　調整後、コンフォートデルグロ・ヒュンダイi40タクシーの初乗り運賃は3.90Sドル～4.40Sドル（約484円）に、トヨタ・プリウスとヒュンダイIoniqハイブリッドタクシーの初乗り運賃は4.10Sドル～4.60Sドル（約506円）に上がる。
 
　ヒュンダイ・イオニク、ヒュンダイ・コナ、トヨタ・シエンタ・ハイブリッド、BYD e6のタクシーは4.30Sドル～4.80Sドル（約528円）に値上げされる。
 
　コンフォートデルグロの初乗り運賃の値上げは、マキシキャブやメルセデス・ベンツなどのリムジンタクシーには適用されない。。リムジンタクシーの初乗り運賃は、11月に4.10 Sドルから値上げされた後4.80 Sドルのままである。
 
　しかし、走行距離と待ち時間の料金はすべての車両で値上げされる。一般タクシーの場合、距離制運賃は25セントから10km未満は400mごとに26セントに、10km以降は350mごとに26セントに1セント値上げされる。
 
　リムジンタクシーも1セント値上げされ、距離制・時間制運賃は35セントから36セントの間隔での値上げとなる。
 
　この調整により、閑散時間帯に通常のタクシーで10km移動した場合の概算運賃は、13.80Sドルから14.74Sドル（約1,620円）へと6.8％、94セント値上がりする。
 
　同社が最後に運賃を値上げしたのは2022年3月で、この10年間で初めての値上げだった。その調整には、通常のタクシーとリムジンの初乗り運賃の20セントの値上げが含まれていた。
 
　12月6日、コンフォートデルグロ社は、夕方のピーク時割増料金の適用期間を1時間延長することも発表した。
 
　祝日を含む月曜日～日曜日までの午後5時～午後11時59分までが対象となる。現在、ピーク時サーチャージは午後6時～午後11時59分まで適用されている。また、祝祭日を含む週末の午前10時～午後1時59分までは、ピーク時間サーチャージが導入される。
 
　現在、コンフォートデルグロは、ピーク時間帯割増料金として、従量料金の25％を課している。
 
　コンフォートデルグロのタクシー事業の最高経営責任者であるトミー・タン氏は、今回の値上げにより、運転手が運転コストの上昇に見合った適正な収益を得られるようになると述べた。
 
　2020年4月のCovid-19の流行以来、コンフォートデルグロはドライバーにレンタル料免除を提供し、10％の免除を継続している。
 
　全国タクシー協会顧問のヨー・ワン・リン氏は、運賃値上げによる収入増は、ドライバーの家族支援に役立つという。
 
　プライムタクシーを運営するモーターグループプライムの副社長であるネオ・チー・ヨン氏は、値上げの程度とその時期については明らかにしなかったが運賃を調整すると述べた。
 
　現在、10月現在で532台のタクシーを保有するプライムの初乗り運賃は4.10Sドル～4.50Sドルである。
 
　また、タクシー会社Trans-Cabの総務部長であるジャスミン・タン氏は、同社が2023年12月13日からコンフォートデルグロと同じくピーク時サーチャージの調整を導入する。ただし、料金を引き上げるかどうかはまだ決定していないと述べた。
 
　タン氏は、住宅やガソリンを含むすべてのものの価格が上昇しているため、我々は運転手が運営コストを緩和できるよう手助けしたいという。現在、Trans-Cabはシンガポールで約2,100台のタクシーを運行し、コンフォートデルグロと同じくピーク時サーチャージを適用している。
 
　約2,200台のタクシーを擁するストライド・プレミアは、運賃の調整については、決定する前に状況を注視するという。