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社会

2023年11月10日

シンガポール人、公衆トイレが汚れていると感じている

 シンガポール人の66%以上が、ホーカーセンターやコーヒーショップの公衆トイレは、3年前に実施した調査時と同じように汚いか、「より汚くなった」と回答した。
 
 これは、シンガポール経営大学(SMU)が2023年に実施した調査結果による。
 
 さらに、約60%の回答者は、ホーカーセンターやコーヒーショップのトイレの清掃活動が、ほとんど効果がないから完全に無駄だと感じているという。トイレの清潔キャンペーンの効果に楽観的な人はわずか6%だった。
 
 調査によると、ホーカーセンターやコーヒーショップの公衆トイレが最も清潔だったのはマリーナ・サウスで、アウトラム、ブーンレイがそれに続いた。マリーナ・サウスは2020年と2016年に行われた過去2回の調査でも1位だった。
 
 最も汚いトイレはパイオニア、ウビ、シンガポール川周辺だった。トゥアスとシンガポール川は、それぞれ2020年と2016年にワースト1に選ばれている。
 
 この調査は「ウォータールー」と題され、2023年8月~9月にかけて行われ、ホーカーセンターやコーヒーショップの公共トイレに対するシンガポールの人々の認識について9,400人以上のシンガポール人にインタビューが行われた。
 
 450人以上の被験者は、これらのコーヒーショップやホーカーセンターで働く従業員であり、残りの人々はお客さんであった。
 
 この調査では、公共トイレの認識を評価するために「トイレ清潔度指数(TCI)」が使用された。この指数では、回答者は公共トイレに対する自身の認識を0~100のスケールで評価した。100はトイレの清潔度に対する最も肯定的な認識を示し、0は最も否定的な認識を示す。
 
 この調査によると、コーヒーショップのトイレの認知度はTCIで46.84であったのに対し、ホーカーセンターのトイレの認知度は65.60と、より肯定的であった。2020年には、コーヒーショップのトイレは46.35、ホーカーセンターは58.23となった。
 
 全体として、回答者の66.74%が地元のホーカーセンターやコーヒーショップのトイレの清潔度は「同じくらい汚い」または「かなり汚くなった」と答え、清潔度が向上したと考えているのはわずか22.18%だった。
 
 トイレの種類別の清潔度は、身体障害者用トイレが54.28%で最も清潔と評価され、女性用トイレが52.33%、男性用トイレが49.73%と続いた。
 
 最も汚かったのは男女兼用トイレで36.14となったが、2020年の42.89から減少した。この調査では、男女兼用トイレの大部分がコーヒーショップに設置されていることも付け加えている。
 
 また、調理施設に近いトイレは、遠いトイレよりも汚い傾向があり、清潔度の尺度では15ポイントの差があった。この相関関係は2020年と2016年にも見られている。
 
 全体的に、男性は女性(42.02)よりも公衆トイレ(57.20)に対する認識が高いこともわかった。また、ホーカーセンターやコーヒーショップで働いている回答者は、客よりもこれらのトイレに対する認識が高かった。
 
 約91.31%の客が、ホーカーセンターやコーヒーショップのトイレは「大規模な改」が必要だと答え、「汚い」と評価した。一方、従業員の70%は「適度」と回答している。
 
 しかし、客も従業員も70%が、これらの場所のトイレは排便のために利用しないと答え、75%の回答者が、これらの場所のトイレは排尿のためだけに利用すると答えた。
 
 この調査は、SMUの統計学主任講師であるロージー・チン女史と、彼女の統計学の入門コースに参加していた170人の学部生によって実施された。
 
 彼らはシンガポール中の100以上のホーカーセンターと950以上のコーヒーショップにある2,200以上の公衆トイレを訪れ、便器の清潔さや床の乾き具合など100以上の変数について評価した。
 
 ロージー・チン氏は、清潔なトイレを使用することは、基本的な人権である。この研究が多くのトイレがキッチンや食品取り扱いエリアに近接しているにもかかわらず、汚れていることを明らかにした。食品の衛生とトイレの衛生は強く相関している。私たちは、これらの調査結果が、公共トイレの衛生状態を改善し、これらの場所で食品取り扱いをする人々の清潔度を向上させるために、断固とした共同行動を促すことを願っていると述べた。

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