2023年10月23日
在宅高齢者に食事を届けるロボット試験が、HDB賃貸団地で開始される
クイーンズタウンの高齢者が多い賃貸アパート群では、コピー機に似たロボットが賃貸アパートに住む体の弱い高齢者が自立して生活できるようにするためにプログラムのもと、食事を届けるサービスを行っている。
エイデン(正式名称はAutonomous Intelligence for Delivery and Engagement)は、小型のリフトに乗り、狭い廊下を自力で移動する。まるで人間のように小さなアームでエレベーターのボタンを押し、階を選択することができる。
エイデンのトライアルは10月13日から、BLK151メイリンストリートで開始され、2024年2月まで実施される予定という。
この自律移動型ロボットは、67歳~82歳の高齢者に毎日2食の食事を提供し、必要に応じて洗濯や投薬などの他の品目も提供する。
この高齢者たちは、社会奉仕団体ライオンズ・ビーフレンダーズ(LB)のシニア・グループホーム・プログラムの受益者であり、自分で食事を買ったり用意したりできず、介護者もいない在宅の高齢者である。
LBにはこのプログラムのスタッフが一人しかおらず、彼女はボランティアの人たちとともに高齢者に食事を届けている。LBは8月、高齢者が空き時間に食事を提供するごとに1Sドル(約109円)を支払う制度を開始した。
エイデンを利用することで、一人のスタッフは、社会的な絆を深めたり、アートセラピーや写真回想法のような認知症の発症を遅らせるためのセッションを行うなど、他の仕事をすることができるとLBエグゼクティブ・ディレクター、カレン・ウィー氏はいう。
先週、定年退職したセウ・ティアン・キーさん(73)もエイデンを利用し始めた一人である。元工場の監督者であるセウさんは独身で、以前はHDBの部屋を借りていたが、転倒して入院した後、共同利用の賃貸フラットに移った。転倒しやすい体質のため、ゆっくりしか歩けないという。
最近はテクノロジーに慣れました。テクノロジーは私たちを助けてくれるものだと思うとセウさんはいう。
エイデンは次の段階に入り、別のプログラムのもとで、より多くの虚弱な高齢者グループに必需品を届ける予定という。2台目のエイデンは、タンピネスにあるLBの高齢者グループホーム・プログラムでも試用される。
ロボットのコストはまだ確定していないが、シンガポールには高齢者介護に十分な人手がないので数年で償却できる。LBは、全試験終了後、エイデンロボットを数台購入するための資金を求めているとウィー氏は述べた。