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社会

2023年5月30日

6月以降、ヘイズ到来

 6月以降、乾燥した暖かい気候が原因で国境を越えてヘイズがシンガポールを襲う可能性が高くなるため、N95フェイスマスクや空気清浄機を準備したほうがよいという。
 
 5月30日(火)にシンガポール気象庁(MSS)のプレスリリースによると、乾燥した天候の始まりに備えて、政府の機関間のヘイズ対策本部がヘイズの可能性に備えて行動計画を調整していると発表した。
 
 火曜日の午後3時時点でのシンガポールの24時間PSI(大気汚染指数)は、北部では25、東部では51の範囲であった。0~50の数値は良好な大気の質を示し、51~100の数値は適度な大気の質を示している。
 
 現在の空気の質を示すPM2.5濃度の1時間の測定値は、午後3時に北部で6、西部で17の範囲であった。こちらは0~55の数値が正常とされている。
 
 シンガポール国立環境庁(NEA)のヘイズマイクロサイトの今後数日間の見通しでは、スマトラ島中部、ボルネオ島北部、スラウェシ島で局地的なにわか雨が予想される。乾燥した天候条件下では、この地域の火災の発生しやすい地域では、より多くの発火箇所が増加し、スモークヘイズが発生するリスクが高まると予想される。
 
 N95マスクは、屋内や通勤などの短時間の露出時には必要ないが、大気の質が危険な範囲にあるときに数時間以上屋外にいなければならない場合は、N95マスクを着用することで露出を減らすことができる。また空気清浄機の適切なものは、部屋の容積の3倍以上の清浄空気供給率(CADR)の数値を持つものがよいという。
 
 シンガポールおよび周辺地域では、6月~9月までの期間が通常の乾季の時期だが、気象現象のふたつであるエルニーニョ現象とインド洋のプラス偏位によって、乾季がより激しくなり、10月まで長引く可能性があるとMSSは述べている。
 
 エルニーニョは、赤道太平洋で海洋と大気の両方に変化をもたらす自然発生の気候パターンであり、東南アジアとオーストラリアにより暑く乾燥した天候をもたらすとされている。また、インド洋のプラス偏位は、西部インド洋の海面温度を上昇させることを引き起こすという。
 
 MSSは、エルニーニョとインド洋のプラス偏位の進展、地域の天候と大気汚染状況を継続的に監視し、ヘイズの発生が迫っている場合、NEAのウェブサイト、myENVモバイルアプリ、ヘイズマイクロサイトを通じて最新情報を提供する予定である。

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