2023年5月22日
4月の輸出17%減、2ヵ月連続でマイナス
マレーシア統計局が5月19日発表した貿易統計によると、2023年4月の輸出額は前年同月比17.4%減の1054億2,370万リンギ(約3兆,2000億円)だった。前年同月を下回るのは2ヵ月連続で、前月(1.4%減)から落ち込みが加速。前年同月に資源高で急伸していた反動があったほか、輸出全体の4割を占める電気・電子製品が落ち込んだ。
輸入額は11.1%減の925億7,530万リンギで、輸出と同じく2ヵ月連続のマイナス。貿易収支は128億4,840万リンギの黒字だった。
輸出は電気・電子製品が6.5%減と2カ月連続の前年割れ。ほか、パーム油が価格下落で34.8%減少し、原油やゴムが半減、化学品や鉄・鉄鋼製品が3割減と落ち込みが大きかった。一方、石油製品は30.1%増加。価格が2割近く下がったものの、シンガポール向けを中心に輸出量が6割ほど増えた。
主要国・地域への輸出額は軒並みマイナス。最大のシンガポール向けは1.3%減と減少幅が小さかったものの、日本や米国、中国向けが2割減、欧州連合(EV)やインド向けが3割減と2桁のマイナスが目立った。シンガポール向けは電気・電子製品が6.4%減となり、全体を押し下げた。
輸入は最大の電気・電子製品が14.3%減と前月に続く落ち込みで、化学品や金属製品なども2桁のマイナスだった。国別では最大の中国からが7.7%減、日本からが29.0%減などだった。
1〜4月の累計は、輸出額が前年同期比2.6%減の4,600億1,580万リンギ、輸入額が0.3%減の3,827億7,970万リンギ、貿易収支が772億3,610万リンギの黒字だった。
(提供:亜州ビジネスASEAN)