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経済

2023年5月18日

4月の輸出10%減、電子の落ち込み続く

 

 シンガポール企業庁が5月17日発表した2023年4月の輸出額(石油と再輸出を除くNODX)は、前年同月比9.8%減の153億6,418万Sドル(約1兆5,700億円)だった。前年同月を下回るのは7ヵ月連続。主力の電子製品(23.3%減)が22年11月以降に20%前後のマイナスで推移しており、全体を押し下げている。一方、医薬品(126.7%増)は2ヵ月連続のプラスとなり、前月から伸びが加速。記録が残る1997年1月以降で初めて電子製品の輸出額を上回った。
 
 電子製品は9ヵ月連続の前年割れ。同分野の5割近くを占める集積回路(IC、21.1%減)が引き続き大幅なマイナスだったほか、プリント基板アセンブリー(PCBA)と消費者電子製品は1年半以上にわたって落ち込みが続いている。一方、非電子製品(5.8%減)は7ヵ月連続で前年同月を下回った。医薬品がプラスだったものの、石油化学品(32.8%減)や一次化学品(57.7%減)が大きく落ち込んだ。
 
 主要国・地域への輸出額は軒並み2〜3割のマイナス。中国は20.9%減少し、石油化学品や医薬品、ICが低調だった。対日輸出は30.7%減と2ヵ月連続の前年割れ。電子製品が6.8%減、非電子製品が36.4%減だった。一方、最大の米国(40.7%増)は大きく拡大。欧州連合(EU、38.9%増)も急伸して中国を抜き、国・地域別で2位に入った。共に非電子製品が5割近く増えた。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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