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金融

2023年5月9日

中銀が3会合ぶり利上げ、政策金利3.00%に

 マレーシア中央銀行は5月3日、定例の金融政策決定会合の結果、翌日物政策金利(OPR)を2.75%から3.00%に引き上げる決定を下したと発表した。
 
 利上げは3会合ぶりで、3.00%とするのは2019年11月以来、3年半ぶり。内需が堅調で、海外でも中国の新型コロナウイルス関連規制緩和を受けて需要が高まる一方、国内で燃料補助金の削減が間近とされる中、さらなる物価上昇を予防する目的で再利上げを決めた。
 
 中銀は国内経済について、労働市場が堅調で、これにより内需も回復していると分析した。2月の失業率は3.5%と前年同月から0.6ポイント低下し、新型コロナ流行後の最低水準を更新している。海外の経済動向については、予想より速い中国経済の回復が目立つとしている。
 
 インフレについては、足元で落ち着きつつあると指摘した。3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%で、足元のピークだった22年8月の4.7%から低下傾向にある。ただし中銀は、補助金や物価などに関する国内政策の変更と、堅調な需要により、アップサイドリスクは高いと分析。予防する狙いも込めて利上げを決めた。
 
 中銀は昨年5月、OPRを1.75%から2.00%に引き上げ、4年4カ月ぶりの利上げを敢行。それまで10会合連続で過去最低の金利水準を維持していたが、新型コロナ禍からの経済回復が如実に見られ、インフレ圧力が高まる中で金融正常化にかじを切った。以降は4会合連続の利上げで1.00ポイント引き上げ2.75%とし、今回さらに3.00%まで引き上げた。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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