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社会

2023年4月12日

シンガポール船籍のタンカー、コートジボワール近海で海賊被害

 シンガポール船籍のタンカーが、4月10日(月)午後10時頃、アフリカ西部のコートジボワールから570km付近で海賊被害にあった。
 
 この事件は、フランスと英国による共同海洋監視活動である Maritime Domain Awareness for Trade-Gulf of Guinea が最初に報告をされた。不明な数の海賊が、アビジャン市の南約300カイリの地点でタンカーに乗り込んだという。
 
 火曜日時点で、状況は引き続き進行中と分類されており、それ以上の詳細は明らかにされていない。
 
 Maritime and Port Authority of Singapore(MPA)は、この船には様々な国籍の20人の乗組員が乗っていて、そのうちの1人はシンガポール人であるという。
 
 この船は、化学物質や石油製品を運ぶタンカーで、セキュリティコンサルタントのPraesidium Internationalによって「Success 9」として識別されている。
 
 アビジャンを出港した3月22日にアビジャン沖で目撃されたのが最後となっている。
 
 MPAは、シンガポール籍の船主であるHSオーシャン、モンロビア地域海上救助調整センター、チャンギ指揮統制センターの情報融合センターと緊密に連携し、状況の監視と支援を行っている。
 
 一方、英国を拠点とするセキュリティコンサルタントEOS Risk Groupは、船舶にこの地域に近づかないように警告していた。
 
 事件の際、海賊は1隻ではなく、支援するため別の船舶が使用された可能性が高い。母船が小型舟艇を展開するために使用されたか、または、別のタンカーが船に乗り込んだ貨物を違法に積み替えるために近くに待機していた可能性があるという。
 
 今回の海賊襲撃は、3月26日にリベリア船籍の化学・石油タンカー「Monjasa Reformer」で起きた同様の事件の後に起こったものである。この事件は、コンゴ共和国のポワントノワール沖約260kmの地点で発生したもので、西アフリカの海賊が海岸から遠く離れた場所で海賊行為を行う能力を示したものであると述べた。

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