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社会

2023年4月4日

スマートシティ指数、アジアトップ、世界7位にランクイン

 2023年版スマートシティ指数によると、シンガポールはアジアで最もスマートな都市であり、世界でも第7位にランクされている。
 
 スイスのビジネススクールInstitute for Management Development(IMD)が4月4日(火)に発表したこの指数は、高い生活の質を実現するために、技術を活用して都市が抱える課題に対処する方法に基づいて、141の都市をランク付けしている。
 
 シンガポールは、2020年と2021年にも世界で7位にランクされており、2019年の10位から3つ上昇した。以前は、2019年から2021年までシンガポールが第1位にランクされていたと報じられていたが、2023年版の指数には新しい方法論が採用されたことにより、過去のランキングが修正された。スマートシティ指数は2022年には発表されていない。
 
 2023年の世界で最もスマートな都市は、第1位にチューリッヒ、第2位にオスロ、第3位にキャンベラがランクインした。
 
 スマートシティ指数は、テクノロジーによって生活がどのように改善されたかという都市の住民からの意見を考慮する。
 
 約2万人を対象に、手頃な価格の住宅、道路の混雑、緑地、雇用など、都市での生活に関する15の事項について調査を実施した。
 
 また、さまざまな構造や技術について、顔認識や個人情報の共有といった技術にどの程度の違和感があるかについても質問された。
 
 アジアのトップ都市であるシンガポールは、医療サービスの提供、緑地の確保、質の高い教育へのアクセスなどの分野で良い成績を収めた。
 
 また、シンガポールは指数によると、「2019年以来、持続的にパフォーマンスを向上させてきた6つの都市の1つ」として挙げられている。残りの5つの都市は、チューリッヒ、オスロ、北京、ソウル、香港である。2023年の指数には、調査された141の都市のトップ20はアジアとヨーロッパの都市が上位を独占しているというデータもある。
 
 シンガポールの回答者は、すべての分野で平均を上回り、治安、インターネットの速度、子どもが良い学校に通えるといった要素を上位にランク付けをした。
 
 しかし、回答者は、手頃な価格の住宅、失業率、充実した雇用があるかどうかについては懸念しており、これらは最も緊急な優先事項として挙げられている。
 
 その他、リサイクルサービスや文化活動(ショー、バー、美術館など)も、シンガポールが苦戦した分野である。
 
 今回の指標において各都市から何人の回答者に調査したかは明らかにされていない。
 
 IMDのスマートシティ・オブザーバトリーのプレジデントであるブルーノ・ランバン博士は、スマートシティの世界的な状況は変化していて、この指数は、開放性、革新性、包括性、持続可能性に関する進歩のベンチマークとして役立つ。新しい世界が形成されつつあり、都市レベルの変化は、未来がどうなるかを示す貴重な指標となる。開放性と都市間の協力は、グローバル化の次の波の重要な構成要素になるかもしれないと述べている。

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