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社会

2023年2月28日

シンガポール検問所で新しい薬物用唾液検査キット使用

 約10分で結果が出る新しい薬物用唾液検査キットが検問所に配備され、今後は道路封鎖でも使用されるという。
 
 ムハンマド・ファイシャル・イブラヒム内務大臣は、2月27日(月)の国会で行われたシンガポール内務省(MHA)の予算に関する討論で、シンガポール人と永住権保持者が海外で薬物を乱用しないように、1月から検問所でこのキットを使用している。薬物使用は世界的に増加し続けていて、シンガポールを薬物のない国にすることが課題となっていると述べた。
 
 このキットは、軽量でコンパクトなので、検問所での薬物乱用者の検知をより効率的に行うことができるという。
 
 ファイシャル氏は、警察と中央麻薬局(CNB)の職員が2月に行われる合同道路封鎖作戦の試験でこの検査キットを使用する予定であると述べた。
 
 MHAによると、このキットは現場での予備審査ツールであり、短い時間で、薬物乱用の可能性を評価する際に警官の助けとなる。また、陽性と判定された場合はさらに調査を行って、この検査方法の追加により、CNBの現在の薬物検出能力を補完し、強化することができるものだという。
 
 ファイシャル氏は、薬物はコントロールされているものの、MHAは若者の薬物乱用に懸念を抱いているという。CNBが2月に発表した年次統計では、薬物の反復使用者と新規使用者を合わせたほぼ3人に2人が30歳以下であると発表している。
 
 ほとんどの若者は薬物が有害であることを理解し、薬物に対する厳しい姿勢を支持しているが、一部の若者の中には、特に大麻に対して寛容な態度を取る人もいるという。
 
 2月初め、シンガポール刑務所サービス(SPS)は、同国の5年間の再犯率を初めて明らかにしていた。
 
 それによると、2017年に出所した元受刑者の約10人に4人が再犯に至り、出所後5年以内に拘留、実刑判決などを受けたことが明らかになった。

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