シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPガソリン価格はGST引き上げ前の水準まで下落

経済

2023年1月25日

ガソリン価格はGST引き上げ前の水準まで下落

 ガソリンとディーゼルのポンプ価格は、世界的な原油価格の上昇にもかかわらず、1月1日の物品・サービス税(GST)引き上げ前の水準まで後退した。
 
 ベンチマークであるブレント原油の最終取引価格は1バレル86.56USドルで、2022年11月中旬以来の高値となった。2023年の原油価格は、Covid-19規制を全面解除した中国の需要増により、上昇基調になると予想される。
 
 皮肉にも、中国は精製品の輸出を増やしていると見られており、シンガポールでのディーゼルやガソリンの卸売価格を押し下げる可能性がある。市場調査会社S&Pグローバルによると、中国政府は2023年の石油精製品の第一陣の輸出枠を46%引き上げたという。
 
 Fuel Kaki(シンガポール消費者協会が運営するポンプ価格追跡サイト)によると、カルテックス、シェル、SPCは旧正月の週末前にポンプ価格を引き下げ、1リットル当たり3セントから5セントの値下げを行った。
 
 この調整により、これらの銘柄の価格は、この地域の他の2つのポンプ事業者(エッソとシノペック)の割引前の価格とほぼ一致するようになった。
 
 ディーゼルはシノペックで1リットル2.63Sドル(約260円)、それ以外の場所では2.64Sドルとなっている。
 
 ガソリンでは、92オクタンのグレードが、カルテックス、エッソ、SPCの3社で1リットル2.65Sドルになった。
 
 人気の95オクタン価グレードは、SPCで2.69Sドル、それ以外は2.70Sドル。
 
 98オクタン価の燃料は、Shellで1リットル3.22Sドル(約318円)、それ以外は3.17Sドル、いわゆるプレミアム98オクタン価はカルテックスで3.39Sドル、シェルで3.44Sドル、シノペックで3.30ドルである。
 
 値引き後の価格差は大きくなる。92オクタン価のガソリンでは、カルテックス(OCBC 365カード使用)とエッソ(DBSエッソカード使用)で1リットル2.17Sドル、エッソ(シティバンク・キャッシュバック・カードと他のOCBCカード使用)で2.28Sドルと幅広い価格帯となっている。
 
 95オクタン価のグレードでは、シノペック(OCBCカード使用)で1リットル2.12Sドルからエッソとシェル(各種カード使用)で2.32Sドルまで幅広い価格帯が設定されている。
 
 98オクタン価の燃料の場合、割引率はシノペック(OCBCカード)の2.49Sドルからシェル(各種カード)の2.77Sドルまでとなる。
 
 1月1日にGST税率が1ポイント引き上げられ8%になった後、ガソリン業者はほぼ即座に価格を引き上げた。 今回の改定で、ガソリン価格は2022年1月以来の安値に戻されたという。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPガソリン価格はGST引き上げ前の水準まで下落