シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPICA、家族連れや車椅子利用者のための自動入国審査システムを展開

社会

2022年12月19日

ICA、家族連れや車椅子利用者のための自動入国審査システムを展開

 チャンギ空港の一部の旅客ホールでは、車いす利用者や4人までの家族連れが新しい自動化レーンを利用できるようになり、シンガポールで初めて団体旅行者向けの自動化入国審査が導入されることになった。
 
 ターミナル1の出発ホールとターミナル2の出発・到着ホールにあるスペシャルアシスタンスレーンは、シンガポール国民、永住権保持者、長期滞在者であれば誰でも利用できる。
 
 12月16日(金)、移民検問局(ICA)は、スペシャルアシスタンスレーンは、車椅子を使用する旅行者や4人までの家族グループ(例えば、小さな子供を持つ親)が自動化された入国審査の利便性を享受することができるようになると述べた。
 
 12月に導入されるまでは、車いすを利用する旅行者や家族連れの旅行者は、有人カウンターでパスポートを提示して入国審査を受けなければならなかったが、このレーンが導入されたことで、車いすを利用する旅行者や家族連れの旅行者は、有人カウンターでパスポートを提示して入国審査を受けることができるようになる。
 
 この新しいレーンでは、パスポートをスキャンすることができる。その後、カメラと生体スキャナーで虹彩や顔の特徴を撮影し、本人確認を行う。
 
 虹彩と顔のスキャンに失敗した旅行者のために、指紋が二次生体認証として使用される予定という。6歳未満の子供は、レーンにてICA職員の介助が必要となる。
 
 ICAによると、このレーンは他のチャンギ空港ターミナルや、陸上・海上チェックポイントの乗客ホールにも順次設置される予定という。また、2023年3月からは、団体旅行者向けの自動化された通関手続きが、対象となる外国人旅行者に拡大される予定である。
 
 ICAは、新しいレーンを導入する前に、本国チーム科学技術庁とチャンギ空港グループと協力して、デザイン思考ワークショップとバーチャルリアリティシミュレーションの演習を実施した。
 
 また、車線の幅、パスポートや生体認証スキャナーの設置場所など、移動に不自由のある人が直面する可能性のある課題を明らかにするために、移動に不自由のある人の意見を聴収した。
 
 ICAによると、スペシャルアシスタンスレーンの最終的なデザインにはフィードバックが反映されているとのこと。また、旅行者の体験をもとに、今後も改良を続けていくとしている。
 

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