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社会

2022年12月15日

NSの義務回避者が逮捕、有罪判決を受ける

 ある男性が、シンガポールからバタム島に渡り、インドネシア人の父親と暮らし、仕事を手伝っていた間、4年以上もナショナルサービス(NS)を行っていなかった。
 
 ノヴリアンディ・リザルディは、有効な許可証を持たずに9年以上シンガポール国外に滞在していたが、2019年12月にパスポートを更新するために帰国した際に逮捕された。
 
 12月14日(水)、リザルディ(33歳)は、入隊法に基づく3つの罪状を認めた。
 
 ジョナサン・リー副検事によると、リザルディは2007年1月26日にNSに登録したが、シンガポール技術教育機関(ITE)で受講していたコースを修了するため、セントラルマンパワーベース(CMPB)に延期を要請したという。
 
 CMPBは彼に2008年1月5日までの猶予を与えた。
 
 2008年3月7日、リザルディは、2008年4月から始まるITEのHigher Nitecコースを受講したいとして、再度延期を申請したが、CMPBにHigher Nitecコースに関する証拠書類を提出することができなかったという。
 
 その代わり、ラサール芸術大学からCMPBに提出された証明書には、2008年8月から2011年6月の間にプロダクトデザインのディプロマを取得することが明記されていた。
 
 リザルディは2010年1月13日、有効な出国許可証を持たずにシンガポールからバタム島に入国した。バタム島で両親と暮らしながら、通信とナビゲーションシステムを扱う父親のビジネスを手伝っていた。
 
 その後、2010年2月にCMPBはラサール芸術大学からリザルディが学業を辞めたと連絡を受けた。彼は同月末の健康診断に現れなかったため、2010年6月に警察から通達が出された。
 
 2015年4月10日、約5年ぶりにリザルディは、インドネシアでの永住権取得のため、パスポートを更新するためにシンガポールに帰国した。2015年4月15日、移民検問局から、パスポートの受け取りが可能になったと連絡があった。
 
 彼がシンガポールにいる間、CMPBはリザルディが有効な出国許可証を持たずにシンガポールを出国したことを伝え、彼に送られたNSの通知を遵守するよう注意喚起した。 
 CMPBは、2015年8月11日に入隊するよう要求する2回目の入隊通知書を彼に送った。
 
 ジョナサン・リー副検事は、被告人は、学業を終えてから兵役に就く必要があることを知っており、最初の猶予は学業を続けるためであったと述べた。
 
 リザルディは入隊するのではなく、2015年7月10日にパスポートを回収してバタム島に戻った。それから4年以上が経過し、インドネシアから強制送還されないよう、パスポートの期限が切れる前に再度更新したいと考え、2019年12月6日にシンガポールに帰国、そして同日に逮捕された。
 
 ジョナサン・リー副検事は、被告人は(2015年に)パスポートを更新するために、国家奉仕をしたいと主張してシンガポールに帰国していた。その後、パスポートを取得してから3ヵ月以内に再びシンガポールから逃げ出して、インドネシアで生活を続けていた。これは戦術的なものと思われるという。
 
 検察側はリザルディに24週間の実刑判決を求めている。弁護士を立てなかったリザルディは、裁判所に寛大さを求め、その後2年間シンガポール民間防衛隊でNSを務めているという。
 
 彼の裁判は12月27日に延期され、判決が下されることになった。
 
 NSに入隊しなかった場合、違反者は最高1万Sドル(約100万円)の罰金、最高3年の禁固刑、またはその両方を科される可能性があるという。

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