2022年11月2日
製造業景況感、2期連続でマイナス
シンガポール経済開発庁(EDB)が発表した2022年10月〜23年3月期の製造業景況感指数は、マイナス20%だった。マイナスは2期連続で、マイナス幅は前期(22年7〜12月期、マイナス8%)から拡大。物流停滞やコスト高、中国のゼロコロナ政策、ウクライナ危機などに対する懸念が高まった。
指数は業況が「改善する」と回答した企業の割合から「悪化する」と回答した割合を引いたもの。今回の調査は9〜10月に製造業414社を対象として実施し、回答率は88%だった。
業種別では、6業種のうち主力の電子(マイナス37%)など5業種がマイナス。電子では、パソコン(PC)やスマートフォンの需要減退を受け、コンピューター周辺機器・データ記憶装置(マイナス67%)と半導体(マイナス41%)が大幅なマイナスを記録した。一方、輸送エンジニアリング(プラス36%)は6業種のうち唯一のプラスで、観光業の回復を背景に航空整備の業況改善が見込まれている。
サービス業はプラス9%に低下
シンガポール統計局が発表した22年10月〜23年3月期のサービス業景況感指数はプラス9%となり、8期連続のプラスだった。ただ、プラス幅は前期(22年7〜12月期、プラス15%)から低下。全11業種のうち9業種がプラスで、観光回復への期待から食品・飲料サービス(プラス63%)や宿泊(プラス48%)のプラス幅が大きかった。
指数は製造業と同様に業況が「改善する」と回答した割合から「悪化する」と回答した割合を引いたもの。調査は9〜10月にサービス業の約1500社を対象として行われた。
(提供:亜州ビジネスASEAN)