シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPジョギング中の人を刺した「無分別な」殺人で、終身刑と鞭打ちの刑が...

社会

2022年9月15日

ジョギング中の人を刺した「無分別な」殺人で、終身刑と鞭打ちの刑が下される

 スラジュスリカンは、ランニング中につまずいて転んだことに腹を立て、自分の前をジョギングしていた見知らぬ人を襲うことを決意したという。
 
 9月15日(木)、現在22歳のスラジュスリカンは、検察当局が「無意味な」殺人であるとした殺人容疑を認めた後、無期懲役と15回の鞭打ちの刑を言い渡された。
 
 スラジュスリカンは2020年5月10日午後11時8分、プンゴルフィールドのバス停付近でスポーツアパレル店アシスタントマネージャーのテイ・ルイ・ハオ氏(38)を刺し、切りつけたことを認めた。
 
 午後11時17分、テイ氏は緊急番号995に電話し、何度も刺されたことを伝えた。救急車でセンカン総合病院に運ばれたが、その後、怪我がもとで死亡した。
 
 致命的な傷害を負わせる意図での殺人の罪は、死刑または無期懲役と鞭打ちの刑に処される。
 
 検察側は、終身刑に異存はないが、24回の鞭打ちを求めると高裁に伝えた。弁護側は、鞭打ち刑の不実施を訴えた。
 
 判決でデダー・シン・ギル判事は、判決はつらいエピソードの記憶を消し去ることはできないが、被害者の家族にとって何らかの終結のきっかけになることを望むと述べた。
 
 スラジュスリカンは2018年5月10日に国家公務員として入隊したが、同年10月に通信機器をハンマーで叩き壊した事件を受け、階級を下げられ除隊となった。
 
 サーキットブレーカー中だった2020年5月10日の夜、スラジュスリカンはランニングするために家をでた。ランニングの途中、プンゴルフィールドのバス停の近くで転倒し、怒りを解消するために5分から10分間歩き回り、彼の横をジョギングで通り過ぎたテイ氏にナイフを広げ、追いかけて背中を突き刺した。
 
 テイ氏が前転して加害者と向き合い、立ち上がろうとしたとき、腕、胸、腹部を繰り返し切りつけたという。
 
 その後1時間半ほど近所を歩き回り、午前12時半ごろ帰宅した。
 
 スラジュスリカンは、警察の監視カメラの録画によって突き止められ、5月16日に自宅で逮捕された。凶器のナイフは、寝室の戸棚から発見された。
 
 検視の結果、テイ氏の死因は右前腕の主動脈を切断した切り傷と、肺を潰した胸部の刺し傷であることが判明した。また、テイ氏の血液がナイフとスラジュスリカンの靴から検出されたという。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPジョギング中の人を刺した「無分別な」殺人で、終身刑と鞭打ちの刑が...