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金融

2022年6月21日

DBS PayLah!ユーザー、海外での決済が可能になる

 DBS PayLah!のユーザーは、UnionPayのQRコードをスキャンすることで、45市場の国内外の加盟店に対して支払いを行うことができるようになる。
 
 アプリは自動的に通貨を変換し、ユーザーは支払いを確定する前にシンガポールドルでの価格を確認することができる。
 
 DBS銀行とUnionPay International(UPI)は6月21日(火)、DBS PayLah!アプリを、シンガポール、中国、マレーシア、日本、韓国、タイを含む世界中の3,100万の実店舗の加盟店のUnionPay QRネットワークに統合すると発表した。
 
 同サービスは、シンガポールのNets決済ネットワークを利用して取引を処理する。
 
 DBSとUnionPayは、2018年末に統合に向けて協力する契約を結んでいた。これは、Netsが同年初めにUnionPayと契約を結び、同社のサービスを初めてシンガポール国外で利用できるようにしたことを受けてのことである。
 
 DBSは火曜日、このサービスを提供する最初のシンガポールの銀行であると述べた。
 
 DBSコンシューマーバンキンググループ(シンガポール)の決済・プラットフォーム責任者であるアンソニー・セオ氏は、DBS PayLah!のユーザーがUnionPayのQRコード決済を利用できるようになったことで、シンガポールの消費者が現地のアプリを使って海外でQRコード決済を行うことができる初めての事例となる。DBSとUPIにとってだけでなく、シンガポールの消費者にとっても、国内外でのシンプルでシームレス、かつ安全な支払い方法がまた一つ増えたことになり、驚異的なマイルストーンであると述べた。
 
 カード決済サービスを提供する中国の金融サービス会社であるUnionPayは、アメリカのVisaやMastercardと競合している。
 
 中国本土では圧倒的なカード決済サービスのプラットフォームであるが、他の地域でもその勢いを増してきている。
 
 昨年、決済システム調査会社のニルソンが発表したカード発行枚数ランキングでは、UnionPayは94億枚で世界1位となった。Visaは37億枚、Mastercardは25億枚だった。
 
 UnionPayは、世界のカード購入取引の面でも追い上げている。ニルソンによると、2020年の購買の約40%をVisaが処理した。2位はUnionPayで32%、3位はMastercardで24%となっている。
 
 消費者調査会社NielsenIQ Singaporeの2021年の調査によると、DBS PayLah!は約220万人のユーザーを持ち、シンガポールで最も広く使われているモバイルウォレットであるという。

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