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金融

2022年1月26日

金融引き締めを一段強化、インフレ圧力高まりで

 シンガポール金融管理局(MAS)は1月25日、金融引き締めを一段と強める方向に変更したと発表した。通常は4月と10月に金融政策を見直すが、インフレ見通しの上振れリスクが高まる中、対応を早めた。
 
 シンガポールは貿易立国であるため、MASは金利ではなく主要貿易相手国の通貨に対する為替レートで金融政策を調整。通貨バスケットに対するシンガポールドル(Sドル)の名目実効為替レート(NEER)の誘導目標について、傾斜と中央値、許容変動幅を変えることで景気や物価の安定を図る。変動幅から外れた場合はMASが介入する。
 
 MASは今回、目標とするNEERの中央値と許容変動幅を据え置いた。ただ昨年10月に続き、傾斜をSドル高方向にやや傾けた。インフレ圧力の高まりに素早く対応するためで、シンガポール統計局が24日発表した2021年12月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比4.0%と、8年10ヵ月ぶりの高水準となっていた。
 
 MASは今回、22年のインフレ予想レンジを従来の1.5〜2.5%から2.5〜3.5%に上方修正。物資の供給不足や世界経済の回復が理由で、住宅関連費と民間輸送費を除いたコアインフレ予想も従来の1.0〜2.0%から2.0〜3.0%に上方修正している。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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