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経済

2021年12月17日

シンガポール航空、貨物機の更新でエアバスA350Fを選定

 シンガポール航空(本社:シンガポール、 CEO:ゴー・チュン・ポン)は、エアバス社とエアバスA350F貨物機7機(追加5機の発注オプション付き)の購入に向けて基本合意書(LOI: Letter of Intent)を締結したことを発表した。納入は2025年第4四半期を予定しており、シンガポール航空は新世代型のワイドボディ貨物機を運航する初めてのエアラインとなる予定です。
 
 この契約には、シンガポール航空グループが発注済みの旅客機、エアバスA320neoの15機とエアバスA350-900の2機との置き換えが含まれている。これにより、資本支出を管理しながら、必要な貨物機の機材更新を継続することが可能になる。
 
 エアバスA350Fは、シンガポール航空が保有する貨物機のボーイング747-400Fと同程度の貨物を輸送する能力があり、同機の後継機となる予定。同条件で輸送した場合、燃料消費が最大40%少ないため運航効率性に優れ、さらに航続距離の長さを生かすことで機材の配置にも柔軟性をもって対応することができる。エアバスA350Fには、ロールスロイス社製「トレントXWB-97」のエンジンが搭載されている。
 
 貨物機の機材更新は、シンガポール航空の中核事業である航空貨物分野への継続的な投資を示すもので、当社は近年、eコマースや生鮮食品、医薬品などの主要分野における貨物ビジネスを強化してきた。 エアバスA350Fを導入することで、この分野におけるシンガポール航空の存在感を強めるとともに、世界の航空貨物のハブとしてのシンガポールの地位も強化していくという。
 
 また今回の締結は、シンガポール航空グループの持続可能な目標および二酸化炭素排出量を2050年までに実質ゼロとする目標を後押しするものとなる。最新の若い機材を運航することは、航空会社が二酸化炭素排出量を大幅に削減する最も効率的で直接的な方法。現在の運航状況をもとに算出した場合、ボーイング747-400FをエアバスA350Fに置き換えることで、シンガポール航空の二酸化炭素排出量は年間約40万トン削減されることになる。このエアバスA350Fに加え、発注済みの最新鋭機が納入されると、シンガポール航空グループは今後も業界で最も若い機材を運航するエアラインのひとつであり続けることになる。
 

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