シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPオミクロンに対する予防措置の強化まとめ

政治

2021年12月6日

オミクロンに対する予防措置の強化まとめ

 12月3日、シンガポール保健省(MOH)は、オミクロン変異株に対する予防措置の強化について公表した。
 
 懸念されるオミクロン変異株の出現以来、関係省庁タスクフォース(MTF)は、影響を受けた国/地域への渡航制限を発表し、Vaccinated Travel Lane(VTL)で到着する空路渡航者を含む渡航者の検査措置を強化。それ以降、ますます多くの国/地域でオミクロン症例が報告されている。シンガポールも例外ではなく、暫定的にオミクロン変異株の2つの輸入症例を検知した。両名はワクチン接種を完了し、軽症で、現在、国立感染症センター(NCID)で療養している。国立公衆衛生研究所(National Public Health Laboratory)は、オミクロン変異株を確認するためにゲノム解析を行っている。同じフライトでシンガポールに到着した他のすべての乗客は、到着時COVID-19検査で陰性であり、SHN専用施設で隔離中。SHN終了時にPCR検査を受ける予定だ。
 
 今後数週間で、世界中でさらに多くのオミクロン症例が報告されると予測される。シンガポール政府は、オミクロン変異株を研究および理解するために、世界中の保健当局と協働し、渡航者への検査体制をさらに強化する。オミクロン変異株がデルタ株よりも感染力が強く、時間の経過とともに世界的に支配的な変異株になった場合には、シンガポールに定着するのは時間の問題である一方で、追加措置は、オミクロンへの対処についてさらに学ぶための時間を稼ぎ、この新しい変異株を防御すべく総合的なレリジエンスを強化するためのブースター接種プログラムを継続するのに役立つ見込み。
 

オミクロン変異株の評価に関する最新情報

 12月2日時点、オミクロン変異株は、主にアフリカ南部への最近渡航歴のある人から、少なくとも28か国で検出。現在、オミクロン変異株に関連する症状が他の変異株の症状とは異なること、重症化すること、または既存のワクチンや治療法がオミクロンに対して効果がないことを示唆する証拠はない。これを検証するためには、より多くのデータとさらなる研究が必要だ。
 
 また、シンガポールはオミクロン変異株に対する抗原迅速検査(ART)の感度に関する研究を綿密にモニターしている。メーカーによる暫定的な評価では、ARTがオミクロン変異株の検出に引き続き有効であることが示され、研究所はこれらの結果を確認するためにさらに生化学的検査を行っている。これらの初期結果は、ARTがオミクロン症例を含むCOVID-19を検出する方法として引き続き有効であるという確信を与えるものだという。
 

水際対策の更新

国/地域分類の見直し

 ブルガリア、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、ルクセンブルグ、ノルウェー、ポーランドの状況を踏まえ、これらの国は12月6日23時59分からカテゴリー3に変更される。

影響を受けた国/地域への渡航制限の拡大

 世界的にオミクロン感染が拡大している中で、予防措置をさらに強化するために、オミクロン症例が急増している国々に対する渡航制限が拡大される。12月4日23時59分から、過去14日以内にガーナ、マラウイ、ナイジェリアへの渡航歴を有するすべての長期滞在パス保有者および短期滞在者は、シンガポールへの入国、または乗り継ぎが認められない。この制限は、シンガポールへの入国承認を既に取得している人にも適用される。これらの制限は、まず4週間適用され、その後、必要に応じて再検討および延長される予定。
 

VTL渡航者への自己抗原迅速検査(ART)

 現在、空路シンガポールに入国するVaccinated Travel Lane(VTL)渡航者は、到着時PCR検査を受け、その後3日目と7日目に専門家による監督の下ART検査を受けることになっている。この検査体制が12月6日23時59分から強化される。
 
 強化されたART措置は、感染者の濃厚接触者と確認されたすべての人のために現在実施されているプロトコル3を参照した結果導き出されたもの。基本的に、出発前および到着時検査に加えて、VTLのすべての渡航者は、7日間にわたって毎日ARTを使用した検査が必要になる。検査はすべて自己検査であり、渡航者は、シンガポール到着後に登録した連絡先に送信されるリンクを使用して、自己ARTの結果をオンラインで提出する。ただし、3日目と7日目は、 検査はCombined Test Centre (CTC) または Quick Test Centre (QTC)で受けなければならない。3日目は潜伏期間の中央値であり、7日目はこの検査措置を終了する日である。この7日間の期間中、専門家による検査に行く日を除いては、渡航者は、外出する前に、自己ART検査を行い陰性である必要がある。
 
 上記の7日間の強化されたART措置は、12月6日23時59分からVTL-Landでマレーシアから到着する者にも適用される。現在のVTL-Land検査措置がさらに強化され、出発前検査と到着時ART検査を含めた追加措置がとられる。
 

提供:在シンガポール日本国大使館

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPオミクロンに対する予防措置の強化まとめ