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経済

2021年11月15日

第3四半期のGDP4.5%減、コロナ規制で再びマイナスに

 

 マレーシア中央銀行は11月12日、2021年第3四半期の実質国内総生産(GDP)成長率が前年同期比マイナス4.5%だったと発表した。第2四半期のプラス16.1%から2四半期ぶりのマイナス成長に転落。新型コロナウイルスの再流行で6月から全国的な活動制限令(MCO)が敷かれたことで落ち込んだ。ただ、その後の規制緩和に伴い経済活動が活発化していることから、中銀は通年目標のプラス3.0〜4.0%は達成圏内とみている。
 
 産業別では全ての部門でマイナス。最も落ち込んだのは建設でマイナス20.6%だった。製造業はマイナス0.8%で最も下げが小さかった。サービス業はマイナス4.9%、鉱業はマイナス3.6%、農業はマイナス1.9%だった。
 
 成長率を支出別にみると、全体の6割を占める個人消費はマイナス4.2%で、2四半期ぶりのマイナス。第2四半期のプラス11.7%から減少に転じた。民間投資はマイナス4.2%で、3四半期ぶりのマイナス。また政府支出はプラス8.1%と伸びた一方、公共投資はマイナス28.9%だった。輸出はプラス5.1%、輸入はプラス11.7%と拡大した。
 
 成長率は前四半期比(季節調整済み)でマイナス3.6%。2四半期連続のマイナスだった。
 
 中銀は、活動制限が8月半ばから段階的に緩和されていることで、足元では経済活動が回復していると指摘。新型コロナワクチンを2回接種した市民に対して10月から州をまたぐ移動を認めたことで、観光業の回復が見込めるほか、海外経済の回復に伴う輸出の拡大もあって、21年通期の成長率は目標である3.0〜4.0%を達成できるとの見方を示した。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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