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金融

2021年11月5日

中銀が政策金利据え置き、8会合連続

 マレーシア中央銀行は11月3日、定例の金融政策決定会合の結果、翌日物政策金利(OPR)を1.75%に維持する決定を下したと発表した。据え置きは8会合連続で、アナリスト予想通り。新型コロナウイルスの感染者数が減り、活動制限が緩和されて経済活動が戻り始める一方、国内のインフレ率は目標圏内にとどまる見通しであることから、金利水準の変更は必要ないと判断した。
 
 中銀は世界経済の現況について、新型コロナワクチン接種の進展に伴い、景気が回復していると説明。ただし新型コロナ変異株の出現に対する懸念は拭えず、世界のサプライチェーン停滞を長期化させる可能性もあるなどとして、ダウンサイドリスクは払しょくできないとした。
 
 マレーシア国内については、6月1日に始まった全土のロックダウンにより第3四半期の経済活動が停滞したと説明。ただ8月半ばから緩和され、成人の新型コロナワクチン接種率が90%に達して10月11日から州をまたぐ移動が再開される中、経済活動が活発化し始めたとした。一方、世界的にインフレ圧力が高まるものの、国内では2021年のインフレ率が2.0〜3.0%の目標レンジにとどまるとみている。
 
 中銀は昨年、年初から4度にわたり利下げを行い、政策金利を計1.25%引き下げた。その後は据え置いているものの、緩和姿勢を維持。今後はいつ引き締めに転じるかに注目が集まる。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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