2021年8月30日
7月の輸出額5%増、電気・電子は前年割れ
マレーシア統計局が8月27日発表した貿易統計によると、2021年7月の輸出額は前年同月比5.0%増の973億2,070万リンギ(約2兆5,500億円)だった。プラスは11カ月連続となる。ただ、6月に始まったロックダウン(都市封鎖)で工場の操業停止が相次ぐ中、前月までの2桁増から伸びが減速。主力の電気・電子製品は13カ月ぶりに前年を割り込んだ。輸入額は24.0%増の836億3,720万リンギ、貿易収支は136億8,340万リンギの黒字だった。
品目別の輸出額は、全体の3分の1を占める電気・電子製品が12.1%減少。20年6月以来のマイナスとなった。自動車を含む輸送機器も21.2%減と落ち込みが大きかった。一方、原油価格が上昇する中で石油製品が72.7%増となり、全体をけん引した。ゴム手袋などのゴム製品は伸びが減速したものの、13.3%増と2桁増を維持している。
主要国・地域への輸出額では、最大の中国向けが8.1%減少。石油製品が77.1%減、電気・電子製品が7.9%減と落ち込んだ。2番目のシンガポール向けは、石油製品の好調で9.0%増。対日輸出は11.4%増だった。
輸入は主要品目の多くで2〜3桁増となり、国・地域別では最大の中国からが40.9%増、2番目の欧州連合(EU)からが47.7%増。日本からは20.5%増だった。
1〜7月の累計は、輸出額が前年同期比25.9%増の6,829億120万リンギ、輸入額が21.6%増の5,541億6,580万リンギ、貿易収支が1,287億3,540万リンギの黒字だった。
(提供:亜州ビジネスASEAN)