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経済

2021年5月12日

第1四半期のGDPは0.5%減、下げ幅が縮小

 

 
 マレーシア中央銀行は5月11日、2021年第1四半期の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比マイナス0.5%だったと発表した。4四半期連続のマイナスだが、下げ幅はこの期間で最も小さかった。生産活動や輸出が伸びたことが主因。新型コロナウイルス対策である活動制限令(MCO)の第2弾が20年10月から発令したが、経済活動への制限は限定的で、経済の減速スピードが緩んだ。
 
 産業別にみると、製造業が6.6%で最も高い伸び。3四半期連続でプラスとなり、前四半期の3.0%から伸びが加速した。農業は0.4%で、3四半期ぶりのプラスとなった。その他の産業はいずれもマイナス。最も下げ幅が大きかったのは建設でマイナス10.4%だった。ただし20年第2四半期のマイナス44.5%からは大幅に下げ幅が縮小した。鉱業はマイナス5.0%、サービス業はマイナス2.3%だった。
 
 成長率を支出別にみると、個人消費はマイナス1.5%で、4四半期連続のマイナス。ただ下げ幅はこの期間で最も小さかった。一方で民間投資は1.3%のプラス。20年以降で初めてプラスとなった。政府支出はプラス5.9%、公共投資はマイナス18.6%だった。貿易は活発で、輸出入とも2桁のプラス。輸出ではとりわけ電子・電気部品の出荷が好調だった。
 
 成長率は前期比(季節調整済み)でプラス2.7%。2四半期ぶりのプラスとなった。
 
 中銀は、新型コロナ再流行を受けて活動制限令が敷かれているものの、20年に比べて経済活動への影響は小さいと指摘。電気・電子製品や石油の生産が盛んで、これが経済回復に弾みをつけているとしている。中銀は21年のGDP成長率が6.0〜7.5%になると予想。20年のマイナス5.6%からプラス転換するとみている。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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