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社会

2021年3月22日

昨年の作業場での死傷事故、年末にかけ増加

 シンガポールにて、建設現場など昨年の作業場での事故による死傷者数は建設工事の停止などの影響で前年を下回ったが、建設工事など経済活動がある程度再開された10~12月期はパンデミック以前の水準に戻った。
 
 このため人材省は立ち入り検査を強化。昨年12月から今年3月にかけ1,000カ所余りを検査し、55%の作業場で安全基準違反を見付けた。懸念される事態のため、同省は安全確保を怠らないよう、労働者への再研修の実施とリスクの見直しを企業に要請した。
 
 昨年の作業場での死亡者数は30人で、労働者10万人当たり死亡率は0.9人。前年の死亡者は39人で、同1.1人だった。作業場でのけがの件数は20%減の1万1,350件だったが、10~12月期は3,413件で前年同期(3,445件)並みだった。
 
 死亡原因で多いのは高所からの落下で8人。業務分野では建設が9人で最多。けがの原因で多いのは、滑り、踏み外し、転倒・落下で、清掃、運輸、警備、外食業で多い。
 
 安全違反に対し人材省は13の作業場に対し作業停止を命じ。264件については罰金を科した。
 
 ごく最近の例では2月、西部トゥアスで爆発事故があり、3人が死亡し7人がけがをした。狭い空間にじゃが芋でんぷんを積み上げていたのが原因だった。

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