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経済

2021年3月22日

ヒン・リョンの貯油ターミナル、ジュロン・ポートが取得

 シンガポールのジュロン港で荷役作業を提供する政府系ジュロン・ポートは、ジュロン島の石油貯蔵ターミナル「ユニバーサル・ターミナル」を取得した。この結果、シンガポール最大の独立系貯油施設運営業者になる。
 
 債務超過で経営が破たんした石油貿易のヒン・リョン・トレーディングが所有していたターミナルで、ジュロン・ポートは同ターミナルに対するヒン・リョンの持ち分(41%)を取得した。取引価格は推定4億~5億Sドル(約323~404億円)。同ターミナルには中国石油天然ガス、豪マッコーリーも出資している。
 
 ヒン・リョンは裁判所命令で清算が決まり、管財人だったプライスウォーターハウスクーパースの職員が清算業務を委託されている。
 
 ジュロン・ポートは2年前、船舶燃料供給ビジネスに参入するため独オイルタンキングと提携し、新会社を設けていた。
 
 ジュロン・ポートの広報担当者は、ユニバーサル・ターミナル取得により本格的に石油取引を行えるようになるとした。
 
 同ターミナルには78のタンクがあり、貯油能力は計233万立方メートル。桟橋は15あり、2カ所では超大型タンカーの接岸が可能。
 
 ヒン・リョンは中国生まれのリム・ウーンクイン氏(通称OKリム)が興した企業で、昨年の原油価格の急落で経営が悪化した。

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