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経済

2021年2月25日

キャピタランドとシェンションの12月期、対照的な結果に

 シンガポールで12月期決算の発表が相次いでいるが、不動産最大手の政府系キャピタランドと、スーパーマーケットチェーンを展開するシェンションの決算は対照的な結果となった。
 
 キャピタランドの純損益は15億7,000万Sドル(約1,262億円)の損失で、20年ぶりの赤字となった。売上高は5%増の65億3,000万Sドル(約5,246億円)だった。アイオン・オーチャード、ジュエル・チャンギ・エアポートなど保有資産に対する減損処理、評価損が赤字決算の主因。しかし現金収支に問題はないことから、キャピタランドは1株9セントの配当を実施する。
 
 配当総額は、減損処理、評価損を考慮しない税引き後利益の52%で、過去4年間の平均(41%)より割合が高い。「資金流動性は引き続き強固」(アンドリュー・リム最高財務責任者)だという。評価損の多くは、アイオン、ジュエル、中国のラッフルズ・シンガポール重慶、キャピタモール・ウエストゲート武漢、天津国際トレードセンターで発生した。
 
 一方、シェンションは食品販売が好調で、純利益は84%増の1億3,910万Sドル(約111億円)、売上高は41%増の14億Sドル(約1,125億円)だった。新店舗開設も増収に貢献した。経費では人件費が42%増加した。社員を増やしたことと特別賞与の実施が主因。通期配当は1株6.5セントで、税引き後利益の70.5%を配当に充てる。

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