途上国にもワクチンを、国際会議でリー首相

　シンガポールのリー・シェンロン首相は24日、ユーチューブでライブ放送された国際会議で演説し、途上国を含むすべての国が新型コロナウイルスワクチンを入手できるためには国際協力が必要だと訴えた。
 
　リー氏は事前収録された動画で1分半にわたり演説した。主催はオーストラリアの政策提言団体グローバル・シチズンで、世界保健機関のテドロス事務局長、ジョン・ケリー米大統領特使、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長らが出席した。グローバル・シチズンは貧困撲滅、地球の保護などを訴えている。
 
　リー氏は「危機にあって内向きになるのは自然。しかしパンデミックに国境はなく、すべての国が安全にならなければどの国も真に安全とは言えない。各国が自国民用のワクチンを確保するかたわら、途上国を含むすべての国が国民のためのワクチンを入手できるよう、国際的な協力が必要だ」と述べた。
 
　会議ではターマン上級相、サマーズ元米財務長官らが議長を務めた。