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社会

2021年2月22日

大学新卒者の就職戦線、正社員雇用の割合が低下

 シンガポールの昨年の大卒者のうち、正社員として雇用された人の割合は69.8%と前年の81.7%を下回った。一方、パートまたは一時雇用など非正規雇用の人の割合は22.3%と前年の7%を大きく上回った。非正規雇用のうち半分弱は自らの意志で職に就いたが、半分強の人は不本意ながらの就職だった。新型コロナウイルスの流行(パンデミック)による影響が出た格好だ。
 
 フリーランスを含め、何らかの形で職を得た人の割合は93.6%(前年は90.7%)だった。非正規雇用の人のうち4人に3人強は、政府のSGユナイテッド・トレイニーシップ計画に参加した。
 
 同トレイニーシップ計画は、パンデミック後の景気回復時に備え、大学、ポリテクニック卒業生の就業性を高めるための研修制度、卒業生は企業で就業経験を積む機会を与えられる。同計画は来年3月まで延長実施の予定。
 
 就職した人の初任給の中央値は月3,700Sドル(約29万5,000円)で、前年より2.8%多い。最高は情報・デジタル技術職で4,760Sドル(約38万円)、次いで工学の3,900Sドル(約31万円)。健康科学、建築、社会科学などは3,500Sドル(約28万円)。最低は芸術・デザイン・メディアの3,300Sドル(約26万円)。
 
 調査対象はシンガポール国立大学(NUS)、南洋理工大学、シンガポール経営大学、シンガポール社会科学大学の卒業生計1万1,800人。卒業試験が終わって6カ月後に調査を行った。

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