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経済

2021年2月5日

シンガポール航空第3四半期、引き続き赤字も経営はやや改善

 シンガポール航空(SIA)が4日発表した第3四半期(10~12月)決算は1億4,200万Sドル(約111億円)の赤字だった。前年同期は3億Sドル(約236億円)余りの黒字だった。巨額の減損処理で23.4億Sドル(約1,845億円)の赤字を計上した前期よりは改善した。
 
 第3四半期の売上高は10.7億Sドルで前年同期比では79%減だったが、前期比では36.5%増だった。4~12月の売上高は27億Sドルで、前年同期比79%の減少になった。
 
 第3四半期の燃料費は77%減の2億7,400万Sドル。輸送能力の削減、原油価格の低下が貢献した。燃料ヘッジとデリバティブ業務の利益は6,300万Sドル。
 
 旅客部門は不振を極めたが、貨物部門は堅調で、ワクチン輸送の恩恵も受けた。旅客機24機を貨物輸送に転用している。貨物機は7機を運航している。
 
 SIAは昨年、株主割り当てと起債で133億Sドルの資金を調達しており、現在の手持ち資金は71億Sドル。現金燃焼率(損失)は月2.5億Sドルで、24年第1四半期まで経営を継続できる額だ。
 
 旅客便の乗り入れ先を徐々に増やしており、1月にはドバイ、モスクワ、ミュンヘン便を再開した。

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