シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP昨年12月の物価指数は前年と同じ、通年では0.2%下落

経済

2021年1月26日

昨年12月の物価指数は前年と同じ、通年では0.2%下落

 【シンガポール】統計局は25日、20年12月と通年の消費者物価指数(CPI)統計を発表した。12月のCPIは前年同月と同じで、これから自家用車所有にかかわる経費と住宅賃料を除いた、一般市民の生活実感により近いコアCPIは0.3%の下落だった。
 
 12月のCPIで食品は1.6%、通信費は0.7%、運輸費は0.6%、それぞれ上昇した。一方、衣料品・履物は4.1%、レクリエーション・文化活動費は2.2%、教育費は1%、その他雑貨は1.4%、それぞれ下落した。
 
 住宅・公益費のうち、電力・ガス費用は6.7%の下落だった。電力市場の開放で国民世帯が電力会社を変えたのが下落の理由。
 
 統計分析でシンガポール金融管理庁と通産省は共同声明で、国際原油価格は上昇が予想され、今年は輸入インフレが強まる可能性が高いとの予想を示した。国内では、賃金上昇と商業施設賃貸料は抑制される見通しのため、インフレ圧力は引き続き弱いという。
 
 昨年通年はCPI、コアCPIとも0.2%の下落だった。所得層別では、下位20%の所得層と中間層(60%)のCPIは0.1%の下落で、所得上位20%の層で0.2%だった。
 
 電力と外来診療費の下落は所得下位20%の層への物価下落効果が大きかった。低所得層に対する外来診療補助はほかの層より大きかった。

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