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社会

2021年1月22日

在宅時間の増加で家庭内暴力が増加、警察が初の統計発表

 【シンガポール】警察は21日、家庭内暴力に関する初の年間統計を発表した。行動制限で家庭にいる時間が増えるに伴い、家庭内暴力が増えているという。
 
 昨年、警察に届け出のあった家庭内暴力は5,135件で、1,115件についてはそうした問題の解決を支援する社会サービスセンターに通知した。
 
 家庭内暴力の内容は、相手に傷をつける行為、暴行、威嚇、不法監禁などで、ムハンマド・ファイシャル閣外相(内務担当)によると、昨年は4月から12月にかけ家庭内暴力が毎月、前年を10%上回ったという。ムハンマド・ファイシャル氏は「在宅時間が増えたため、新型コロナウイルスの発生前に比べ家庭内暴力の増加は予想されたところ」と述べた。
 
 人は家庭内暴力を明らかにするのをためらう傾向があるため表面化しにくかったが、多くの組織がこの問題を取り上げ、届け出るよう国民に促したことが奏功したという。
 
 警察によれば、経済・社会活動を制限するサーキットブレーカーが4月7日に導入される以前の家庭内暴力件数は月平均389件。同日から5月6日までの届け出は476件で、22%の増加だった。

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