シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP昨年の政府保証ローン取り入れ額、13倍の170億ドルに

経済

2021年1月12日

昨年の政府保証ローン取り入れ額、13倍の170億ドルに

 【シンガポール】昨年3月から12月にかけ、貿易振興機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)管轄の融資計画に基づき、2万余りの企業が計174億Sドル(約1兆3,600億円)の融資を取り入れた。前年通年の13倍という額だ。
 
 新型コロナウイルスの感染拡大(パンデミック)を理由とする活動制限で現金収支が行き詰まった企業を支援するためのスキームで、暫定つなぎ融資などが実施された。
 
 燃料流通のPSエナジーを訪問した際の会見でチャン・チュンシン通産相が明らかにしたところによると、国内総生産(GDP)の12%を生産する卸売業が融資額の20%を占めた。次いで建設業が16%だった。チャン氏は長期的見通しを楽観していると表明。「卸売業はパンデミックの影響を受けたが、ほとんどの商品で取引の回復が期待できる」と述べた。
 
 卸売業では飲食品や電子機器・機械の輸出入などに携わる5万社が活動しており、労働人口の9%に当たる32万人を雇用している。
 
 チャン氏は卸売業の将来を形作る要素として、貿易の流れの変化、裁定取引におけるデジタル技術の利用増加、信頼性・効率の追求を挙げた。
 
 信頼性・効率についてチャン氏は、シンガポールは効率が高く、信頼できる存在との評価を確立している点が強みだと述べた。

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