シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPOCBCが女性をCEOに任命、中国業務に焦点

金融

2021年1月11日

OCBCが女性をCEOに任命、中国業務に焦点

 シンガポール2位行のOCBC(華僑銀行)はヘレン・ウォン副頭取(59)を4月15日付で最高経営責任者(CEO)に任命する。女性のCEOはシンガポールの銀行で初めて。
 
 ウォン氏は1984年にOCBCに入行し、チャイナデスクの初のマネジャーになった。その後HSBCに転職し中華圏担当CEOまで上り詰めた。昨年、OCBCに戻った。
 
 ウーイ・サンクアンOCBC会長は任命について「ヘレンは法人金融、中華圏・北アジア業務の枠を超えた経験を積んできた。国際銀行で大きな仕事をしてきた」と説明した。
 
 現CEOのサミュエル・ツィエン氏は中国重視の方針をとり、2014年、香港のウィン・ハン(永亨)銀行を約62億Sドル(約4,860億円)で買収した。巨額投資で、買収に否定的な投資家もいるなかでの大胆な投資だった。
 
 ウィン・ハン銀行買収後の5年で、OCBCの中華圏における利益は3倍に増加。連結決算の税引き前利益に占める中華圏業務の割合は13年の6%に対し19年は19%。
 
 中国業務強化では、プライベートバンキング子会社のバンク・オブ・シンガポールが16年、バークレイズのシンガポールと香港の資産・投資運用部門を買収。OCBCも翌年、ナショナル・オーストラリア銀行のシンガポールと香港の小口・資産部門を買収した。

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