シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP昨年の経済は5.8%縮小、製造は堅調も建設・サービスは不振

経済

2021年1月5日

昨年の経済は5.8%縮小、製造は堅調も建設・サービスは不振

 【シンガポール】通産省は4日、昨年の実質国内総生産(GDP、速報値)は前年より5.8%減少したと発表した。11月に出した予想(6~6.5%の縮小)ほどの悪化ではなかったが、独立以来最大の景気後退となった。
 
 部門別では、製造業の生産は7.1%増加した。建設業は33.7%の減少で、サービス業は7.8%の減少だった。
 
 第4四半期のGDPは前年同期比3.8%の減少で、第3四半期実績(5.6%減)より改善した。ウイルス禍を理由とする経済活動の制限が緩和されたためだ。四半期ベースでは第2四半期のGDP減少が13.4%と最大だった。
 
 マレーシア系ホンリョン銀行のアナリストは、第4四半期のGDPが予想以上だったのは、感染の抑制に成功し経済活動が前期より活発になった結果とコメントした。第4四半期のGDPは前期との比較では2.1%増加した。
 
 通年のGDPは政府予想を上回ったが、通産省は今年の予想(4~6%の増加)を維持した。経済がパンデミック以前の水準に戻るのは年末としている。
 
 第4四半期の製造業生産は9.5%増だった。5Gネットワーク、人工知能、モノのインターネット(IoT)関連の電子機器需要を背景に、今年も経済をけん引する見通しだ。
 
 建設は28.5%減で減少幅が縮小した。サービス業は6.8%の減少で、卸売り・小売り、運輸・倉庫など貿易関連と、空運、ホテルなど観光関連の生産が大幅に減少した。

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