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政治

2020年12月14日

来年から5年間の研究開発予算は250億ドル、パンデミック後を見据え

 シンガポールにて、国の研究開発(R&D)の方向性を決める研究・イノベーション・起業(RIE)委員会は21年から5年間で250億Sドル(約1兆9,480億円)の予算をR&Dに充てることを決めた。コロナウイルス感染症の流行(パンデミック)後の国の発展を見据えた計画で、予算額は国内総生産(GDP)の1%と、技術先進国のスウェーデンやデンマークと同じ。
 
 予算配分を決めるのは国家研究財団(NRF)で、議長のヘン・スイーキアット副首相は、パンデミックは構造的変化を加速したと述べた。
 
 5カ年計画の柱は基礎研究、奨励分野の対象拡大で、予算の3分の1を基礎研究に充てる。基礎研究は成果がすぐには表れないが、技術革新に必須のものだからだ。
 
 先端製造・工学の領域では、貿易、連結性を新たに対象に含める。原料の調達、製品の輸出など製造業にはサプライチェーンが極めて重要ということが明確になったためで、航空、海上輸送、物流能力や連結性を強化する。空港、海港ではオートメ化をさらに進める。
 
 都市ソリューション・持続可能性の領域では持続可能性に力点を置き、脱炭素、建築環境の転換を推進する。
 
 ヘン副首相は「パンデミックは生活のあらゆる面でデジタル化を加速した。デジタル経済はGDPに占める割合が拡大する」と述べた。

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