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社会

2020年11月20日

デング熱の死亡者数、コロナウイルスより多い29人

 シンガポール環境庁(NEA)が発表した四半期デング熱統計によると、7~9月期のデング熱による死亡者数は13人で、これで1~9月の合計は29人となった。同期間の新型コロナウイルス感染による死亡者数はこれより少ない28人。
 
 今年のデング熱の感染拡大は過去最大で、これまでに3万4,000人が感染者と診断された。過去のどの年よりも50%以上多い。
 
 しかしシンガポール国立大学ソー・スイーホック公衆衛生学院のスー・リヤン准教授によると、感染しても医者に診てもらい感染者と診断されるのは5人に1人で、実際には10万人以上が感染しているという。
 
 感染者数のこれまでの過去最多は2013年の2万2,170人。今年最も感染が広がったのは7月で、1,792人がデング熱と診断された週もあった。300人以上が感染した巨大クラスターは5つ。過去、巨大クラスターが発生したのは14年のみで、それも1カ所だった。死亡者の過去最多は05年の25人。
 
 デング熱ウイルスを媒介するネッタイシマカの繁殖場所として最も多いのは家庭にある、水がたまる容器と公共の場に捨てられた同様の容器。
 
 感染のピークは5~10月で、感染者数は減少しつつある。今年は3型ウイルスによる感染が多かった。3型に対し免疫を持つ国民は少ない。

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